苫小牧青年会議所 2022年度 新年交礼会

ハスカップ

式次第

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OB会会長挨拶

遠藤 連

先輩

温故知新
 苫小牧青年会議所OB会員の皆様、現役メンバーの皆様、新年明けましておめでとうございます。お元気で2022年の新春をお迎えのこととお慶び申しあげます。今年もコロナに負けず、常に勝機を探りながら前向きに進んで参りましょう。

さて、昨今は歴史小説がブームを巻きおこしております。その売上げナンバーワンが井原忠政著、『三河雑兵心得』だそうです。百姓出身の主人公、茂兵衛が己の才覚と体力を武器に数々の武勲を打ち立て、大将に成り上る物語です。戦闘の際の生々しい殺りくシーンや、極限状況における心理と人間模様が巧みに描写されている力作ですが、その一方で、主君である徳川家康の小国の大名としての苦悩や気弱さなど意外な側面も紹介されており、単なるサクセスストーリーとは違う奥行きや拡がりが読者を引きつけて離さないダイナミックな魅力に溢れており、時を忘れさせてくれます。私はこの小説をつい、コロナ編で苦しむ現代人に送られた作者の熱いエールとして読んでしまいます。興味と時間のある方は是非ともご一読をお薦めします。

コロナ以前では多忙により出来なかったことをやる時間がとれるようになった方もおられるのではないかと思います。こういう時だからこそ歴史に学ぶことも意味があると考えます。「温故知新」。古きを尋ねて新しきを知る。私たちの歴史の中に、このコロナ時代を生き延びる手がかりを発見したいものです。